軽度の糖尿病患者に看護師が伝えるべきこと

軽度の糖尿病患者に対して、糖質制限食治療だけが行われるケースが多くなっています。糖質制限食治療のメリットとして挙げられるのは、まず薬に頼らず治療を遂行できることです。重度の糖尿病患者には、一般的に経口血糖降下剤が処方されます。この薬は膵臓の細胞に強い刺激を与えるため、膵臓が弱っている患者は、その働きをより弱めてしまうリスクがあるのです。その一方、糖質制限食治療は普段の食事における糖質摂取量を減らして、血糖値上昇を抑える治療法なので、膵臓に休息の時間を与えられるでしょう。

また、糖質制限食治療の過程では、少量の焼酎やウイスキーなどの蒸留酒の摂取が認められています。さらに糖尿病患者から、毎日の食事で糖質を制限したメニューを選ぶことが習慣になった影響で、新たな食の楽しみを発見できたとの声もあるのです。人間の体には、恒常性を意味するホメオタシスという作用が存在します。糖質制限食治療は、このホメオタシスの作用を上手く利用して、体内の代謝バランスを少しずつ正常に戻していくことを主体としているのです。

糖尿病の症状があらわれ始めたばかりの患者には、経口血糖降下剤の処方もインスリン注射も行わず、糖質制限食治療の説明のみの場合があります。このようなケースでは、治療らしい治療が行われなかったことに対して、患者が不安を感じることもあるでしょう。そのため、医師の説明に補足を加えながら糖質制限食治療のメリットを正確に伝え、患者を安心に導く姿勢が看護師に求められます。